2022年12月27日火曜日

TEAC UD-701N 音質レビュー

とあるご縁でTEAC UD-701Nを借りることができました。


この製品はディスクリートDAC搭載のフルサイズ多機能機です。ネットワークプレーヤー/USB DAC/アナログプリアンプ/ヘッドホンアンプの機能を持ち合わせています。

Roon Ready対応で、Roon以外のネットワーク機能を全てオフにするRoon専用モードにも対応してます。

詳しい仕様は製品のウェブサイトを見てください。

TEAC ND-701N


◆DACの音質

ネットワーク機能をオフにしてボリューム出力を0dB固定にして純粋にDACとして使ってみました。UD701Nの前後の機器の接続は以下の通りです。

ラズパイ4+Allo Digione Signature ---(coax.)---UD-701N---(RCA)---AX-505


音が濃いです。普段使っているNT505Xよりも明らかに音が濃く、全てのパートがよりリアルになります。この「音が濃い」感じはディスクリートDACだからできるんでしょうね。

奥行きもよりしっかり出るようになりました。今まで埋もれていた空間系エフェクトがよく見えるようになりました。

NT505Xとはサウンドバランスがやや変わりますが、電源ケーブルのチョイスでどうとでも調整できる範囲です。意外と何の変哲もない一般の電源ケーブルがすごくいい感じです。


Roon Readyの音も聴きたいのですが、あいにく安物のスイッチングハブしか持っていません。安物のスイッチングハブではUD-701Nの本来の音質を引き出せないのがわかっているので、Roon Readyの音を聴くのは今はやめておきます。


以上、TEAC UD-701Nでした。

しばらく拝借できそうなので年末年始はこれを使って音楽を楽しみます。

2022年12月21日水曜日

Elfidelity AXF-107ノイズフィルターの導入

 Elfidelity AXF-107オーディオ向けノイズフィルターを導入しました。


amazon商品ページのリンク


いい感じのクッションに収納されていてきちんと製造されていることが伺えます。

使い方はデスクトップPCのPCI/PCIeスロットに差し込むだけです。デバイスとしてOSに認識される事はありません。


これをRoon専用PCに装着したら今までよりも少し音が引き締まって彫りが深くなったように感じます。マイナス面は感じません。


不思議なことにグラフィックボードのファンノイズが少し静かになったように感じます。「そんなのプラシーボでしょ」と思うかもしれませんが、別の音楽制作用のPCに装着した時も同じように感じたのでプラシーボではなさそうです。


オーディオアクセサリーとしては価格も手頃だし、買って良かったと思います。

以上です。



2022年12月10日土曜日

SqueezeliteをLinuxにインストール・設定する

◆はじめに

SqueezeliteはSqueezeboxシステムにおけるレンダラーソフトで、WindowsやLinuxにインストールできます。

今回は備忘録も兼ねてLinuxにSqueezeliteをインストール/設定する方法を紹介します。ラズベリーパイを使う前提で進めますが、Debian/UbuntuをインストールしたミニPCなどでも手順は同じです。


1.前準備

ラズベリーパイ3B/4BにRaspberry Pi OS Lite 64bitをインストールしてLMSと同じネットワークにつなぎます。オーディオHATを使う場合はHATのドライバをロードしておきます。

LMSの代わりにRoon Coreを使うこともできます。その場合はRoonアプリで Enable squeezebox support を Yes にしておいてください。


2.squeezeliteのインストール

$  sudo apt update
$  sudo apt install squeezelite

3.オーディオデバイスのリストアップ

 以下のコマンドを打つと利用可能なオーディオデバイス一覧が出てきます。

$ squeezelite -l

Output devices:

  null                           - Discard all samples (playback) or generate zero samples (capture)
  default                        - Default Audio Device
  sysdefault                     - Default Audio Device
  hw:CARD=vc4hdmi,DEV=0          - vc4-hdmi, MAI PCM i2s-hifi-0 - Direct hardware device without any conversions
  plughw:CARD=vc4hdmi,DEV=0      - vc4-hdmi, MAI PCM i2s-hifi-0 - Hardware device with all software conversions
  default:CARD=vc4hdmi           - vc4-hdmi, MAI PCM i2s-hifi-0 - Default Audio Device
  sysdefault:CARD=vc4hdmi        - vc4-hdmi, MAI PCM i2s-hifi-0 - Default Audio Device
  hdmi:CARD=vc4hdmi,DEV=0        - vc4-hdmi, MAI PCM i2s-hifi-0 - HDMI Audio Output
  dmix:CARD=vc4hdmi,DEV=0        - vc4-hdmi, MAI PCM i2s-hifi-0 - Direct sample mixing device
  hw:CARD=sndrpihifiberry,DEV=0  - snd_rpi_hifiberry_digi, HiFiBerry Digi+ Pro HiFi wm8804-spdif-0 - Direct hardware device without any conversions
(以下略)

うじゃうじゃと出てきてわかりにくいですが、今回はこの中の hw:CARD=sndrpihifiberry を出力先にします。


4.古いタイプのシンボリックリンクを削除?(不勉強でうまく説明できません)

$  sudo update-rc.d -f squeezelite remove


5.ユニットファイルを記述

$  sudo nano /etc/systemd/system/squeezelite.service

(以下を記述)

[Unit]
Description=Squeezelite

After=network.target

[Service]
ExecStart=/usr/bin/squeezelite -o hw:CARD=sndrpihifiberry -n "digi+pro" -s 192.168.10.200

[Install]
WantedBy=multi-user.target

(記述ここまで)


ExecStart=〇〇がユニット起動時に実行されるコマンドです。

-o は squeezelite -l で出てきたオーディオ出力先を指定します。
-n はLMSに表示するプレイヤーの名前を任意で指定します。
-s はLMSの IPアドレスを指定します。

基本的にこれら3つのオプションで充分だと思います。
赤文字のところを自身の環境に合わせて書き換えてください。

-a オプションでalsaのパラメーターを指定することもできます。
他にもいろんなオプションがあります。詳しくはコマンドヘルプを見てください。

$ squeezelite -?


6.ユニットファイルの変更を反映

$  sudo systemctl daemon-reload


7.squeezeliteの自動起動設定

$  sudo systemctl enable squeezelite.service


8.squeezeliteを起動

$  sudo systemctl start squeezelite.service


9.squeezeliteの状態を見る

$ sudo systemctl status squeezelite.service

〇 squeezelite.service - Squeezelite
     Loaded: loaded (/etc/systemd/system/squeezelite.service; enabled; vendor preset: enabled)
     Active: active (running) since Thu 2022-12-08 14:10:53 JST; 2s ago
   Main PID: 2635 (squeezelite)
      Tasks: 4 (limit: 779)
        CPU: 673ms
     CGroup: /system.slice/squeezelite.service
             └─2635 /usr/bin/squeezelite -o hw:CARD=sndrpihifiberry -n digi+pro -s 192.168.10.200
Dec 08 14:10:53 raspi systemd[1]: Started Squeezelite.

————

"active (running)" と表示されればOKです。
もし"active (exited)"となっていればsqueezeliteを再起動します。

$  sudo systemctl restart squeezelite.service


10. LMSのWeb Interface(IP:9000)を開く

このようにプレイヤーが表示されれば成功です。

以上で完了です。

Unitファイルの内容を変更する際は変更後に以下のコマンドを打ちます。

$  sudo systemctl daemon-reload
$  sudo systemctl restart squeezelite.service


◆終わりに

squeezeliteインストール後の設定に関するネットの情報を探し回りましたが、日本語の情報がほとんど見当たらず困り果てました。やっと見つけた以下↓のサイトの情報には非常に助けられました。

LinuxサーバーとRaspberry Pi 3B+を使ってSqueezeBoxを作った話

自力ではとても音出しまでこぎつけることができませんでした。サイトの投稿者の方にはお礼を申し上げます。


2022年12月4日日曜日

祝(^○^) Roon OS Build 254のリリース

先月11月にROON OS Build254がリリースされました。
Roon OSがアップデートするのは20年8月のBuild 227以来ですからの2年以上経過しています。

今回のアップデートの内容は以下の通りです。(リリースノートより抜粋)

Changelog
RoonOS build 254 production
  • Updated Linux kernel
  • Updated exFAT and NTFS driver
  • Support for UEFI added
  • Updated mechanism to switch between Roon branches
  • Corrected intermittent issues with CD ripping feature
  • Fixed several issues which caused the Reinstall command to fail
  • Several minor bugfixes and stability improvements


◆アップデートのポイント

今回のアップデートの個人的に大きなポイントを2つ挙げます。

1.UEFIブート対応

以前のRoon OSはLegacy Bootに対応するハードにしかインストールできませんでしたが、IntelがNUCのLegacy Bootを徐々に廃止していく意向を踏まえ、今回のアップデートでUEFIブートに対応しました。
The largest change in this build is support for booting via UEFI which is especially important as Intel phases out NUCs with legacy boot options. 

2.Intel Ethernet Controller i225-V に対応

これはリリースノートには書かれていませんが、Roon OSがIntel i225-V (2.5Gb LAN)を認識するようになりました。

なぜリリースノートに書かれてないことがわかるのかと言うと、Roon Labsが正式サポートする新しいIntel NUCの内蔵LANの仕様がi225-Vだからです。正式サポートするのですから内蔵LANを認識するのは当然です。

私のメインPCのマザー ASUS ROG STRIX Z590-E GAMING WIFI は Intel i225-V (2.5Gb LAN)を2つ実装しています。以前のバージョンのRoon OSでは認識してくれなかったのですが、今回のBuild 254ではそれら2つとも認識されるようになりました。やったー(^O^)



◆Roon OSをメインPCにインストール

今回のアップデートの内容を見て「これならいける!」と確信し、思い切って私のメインPCのOSをヘッドレスDebianからRoon OSに切り替えました。

メインPCの主なパーツ構成は以下の通りです。
  • CPU: intel core i7-11700
  • マザーボード: ASUS ROG STRIX Z590-E GAMING WIFI 
  • メモリ: DDR4-3200 8GB x2
  • OS用ストレージ:  Crucial P2 NVMe m.2 SSD 250GB 
  • データ用ストレージ:Crucial P5 PLUS NVMe m.2 SSD 1TB

Roon OSのインストールは無事に終わり、2.5Gbイーサネットがちゃんと認識されていてホッとしました。 ただROONのデータベースの引っ越しは初めてだったのもあり少し手間がかかりました。


Intel i225-V Ethernetが2つとも認識されてる!


音質面では以前と比較して音の見通しが良くなったように感じます。ヘッドレスDebianも軽量で音が良いのですが、やはり専用Linuxの方が音質的に有利なのでしょう。

Debianを使っていた時はRoon Serverのインストールやファイル共有設定などコマンドラインでいろいろ設定する必要がありました。その点Roon OSはコマンドを使わないからすごく楽です。

Roon Remoteで音が変わる

私はRoon RemoteデバイスとしてiPad ProとiPhone8とNECのLavieTab T8の3つを持っている。 最近気づいたのだが、 Roon Remoteデバイスで音が変わる。 上に紹介した3つの中でNECのLavieTabが1番音が良い。 iPad ProとiP...