前回の記事に引き続き私の音楽制作環境を紹介していきます。今回はソフトウェア編です。
今回は制作ソフトウェアを紹介しつつ制作の流れも一緒に紹介していきます。
■スコア作成ソフト Dorico Pro 4
Doricoの特徴を一言で表すと"プロフェッショナルなスコア作成ソフトでありながらDAWの機能も併せ持つ先進的なソフトウェア"といえます。
プロフェッショナルなスコア制作ができるのはもちろん、洗練されたインターフェイスとCubaseに匹敵するオーディオエンジンを備え、VST3プラグインに対応し、高度なMIDI編集機能やミキサー機能も備えています。
私は長い間Finaleで楽譜を作ってきましたが、Doricoを試しに使ってみるとその素晴らしさに感動してすぐに乗り換えました。finaleは実績は豊富ですがDoricoと比較すると時代遅れに感じます。ちなみにfinaleはバグフィックスも遅いです。
私はこのDoricoを使って各パートごとの音符やコードネームを入力していきながらスコアを完成させ、それと同時並行してパートごとの音色決めやMIDI編集も行います。つまりスコア作成とMIDIの打ち込み作業の両方をDoricoでやってしまうわけです。それらの作業が終わるとマルチトラックオーディオデータを書き出します。
私の音楽制作の8割以上がこのDoricoでの作業になります。
■DAWソフト Cubase Elements 12
Cubaseはもはや説明不要の老舗のDAWソフトです。私はCubase SXからのユーザで、もうかれこれ15年ぐらい使ってきたことになります。
Doricoから書き出したマルチトラックオーディオデータをこのCubaseに読み込んでミックス作業と簡易マスタリング作業を行います。
Cubaseには4つのグレードがあって、私は下から2番目のグレードのElementを使っています。私のようにミックス作業にフォーカスした使い方ならElementでも充分事足ります。
■プラグインエフェクトバンドル T-Racks5 Max
ミックス/マスタリング用エフェクターにはDAWの付属エフェクターの他にT-Racks5 Maxを使います。
T-Racks5 Maxはサードパーティーのエフェクトバンドルです。アナログの実機をモデリングしたエフェクターなどがたくさん入っていて、DAWの付属エフェクターとは質感の異なるハイクオリティーなミックスやマスタリングができます。
T-Racks 5 Max
■Roonシステムでサウンドの最終チェック
Cubaseでのミックス&簡易マスタリング作業が終えると、出来上がった2mixをRoonに取り込んで音の最終チェックを行います。
なぜわざわざ2mixデータをRoonに取り込むかと言うと、Roonのシステムで再生したほうが音の見通しが良いからです。音の見通しが良くなるとこれまで気付けなかった悪いところにも気づきます。そうやって自分で納得いくまでミックスをやり直し、ようやく音源が完成となります。
以上、音楽制作ソフトウェアと作業の流れをざっくり紹介しました。
ソフトウェア音源の紹介などもしたかったのですが、記事が長くなりすぎるので今回は割愛しました。いつか紹介できればと思います。